3月6日、上田慎一郎監督による『AOI Lab.ショートフィルムフェスティバル ~5時間で映画を作り上げろ!~』が開催されました。今回はAOI Film Craft Labに入会してすぐ、ほぼ飛び入りでイベントに参加したmomoyo(@-- )さんにインタビュー。参加された背景と、イベントの感想をうかがいました。

momoyo
日本大学文理学部3年


大学で長編映画の制作に携わる


——もともと映像制作の活動はされていたんですか?

momoyo: 大学1年生の夏に他大学の映画研究会に参加し、そこから派生した映像制作チーム「From. H」に2年半ほど所属していました。昔から「映画をいつか作ってみたい」っていう気持ちはあったんです。そこで長編映画『せせらぎ荘』の制作に携わりました。


——momoyoさんはどんな立場で関わられたんですか?

momoyo: 企画の段階から撮影まで、総合的に関わりました。美術部や撮影部などの会議に出て、メイキング動画の撮影・編集も行っています。


——それは忙しそう。チームは何名くらいいたんですか?

momoyo: 主なチームメンバーは、わたしを含めて5人くらいだったんですけど、長編映画を作った際は全国からスタッフを収集したので、合計100人くらいが関わりましたね。

——100人!?

momoyo: そうですね。本当は2021年の夏に撮影するはずだったんですが、コロナで延期したんですよ。そうすると大学生なので、関われる人も変わって、新たにスタッフを募集して、それでまたちょっと人数も増えたんです。
佐賀県で2ヶ月間くらいロケ撮影もやりました。

——2ヶ月間!    大規模ですね。

momoyo: 『せせらぎ荘』は、「映画で佐賀を盛り上げる」っていうコンセプトでつくったんです。去年の夏は東京と佐賀で上映会も何度かやらせていただいて、地元の人にも観ていただけて、とても嬉しかったですね。
いろいろな映画祭にノミネートしていただき、日本芸術センターの映像グランプリでは「優秀故郷賞」をいただくことができました。

「5時間で映画をつくる」ことに挑戦したかった


——AOI Lab.のことはどこで知ったんですか?

momoyo: AOI Pro.さんの説明会に参加した際に、ラボの紹介があって、気になって入会させていただきました。入会したのが、たまたま上田慎一郎監督のイベント参加申し込み締め切りの日だったんですよ。イベントの欄を開いてみつけた「5時間で映画をつくる」っていう企画にすごく魅力を感じて、すぐ申し込みました。


——タイミングがぴったり。

momoyo: 実は、大学1年生のとき、所属していたチームで「24時間で映画を作る」っていうのを、やってみたことがあったんですよ。24時間で、2分40秒の映画をつくろう、って企画でした。Twitterに投稿できるギリギリの尺です。
そのときもチームは4〜5人だったんですけど、「こういう風にしたらいいんじゃないかな」って思っても、あまり自分から発言したり、積極的に関わったりすることができなくて、すこし心残りでした。だから、もしもまたそういう機会があったら、もう一度挑戦してみたいなって気持ちが、心のどこかにあったんです。

——リベンジマッチだったんですね。

作品を一緒につくりながら、お互いを知る

——今回、初対面の方とチームを組まれてどうでしたか。

momoyo: そうですね、初対面なので、まずチームの相手の方がどういう人なのかがわからない中、どういう映像にするかを一緒に考えていくことになりました。「こういう作品、作風が作りたい人なんだな」とか、話をしていく中で、お互いのことを徐々に探っていきました。作品をつくることは、お互いを理解していくことでもありましたね。初対面だからこそ、話しやすい面もあったかもしれません。

——実際の制作で印象に残ったことがあったら教えて下さい。

momoyo: いろいろあります。今回は4人チームだったんですけど、いざ役割決めになったとき、「役者も監督もカメラマンもやりたい」という積極性のある方がいらっしゃったんですよ。そうなったときに、じゃあ、わたしも含めて残った人はいったい何をしようかな?って、最初は迷ってしまって。でも制作を進めていくと、チームの中で「カメラマンは別に1人じゃなくてもいいんじゃないか」って流れができて、カメラ2台でいろんなカットを模索していきました。結果として、チームのメンバー同士で「こういうふうにしたらいいんじゃないか」ってコミュニケーションをとりながら、協力して制作ができたので、よかったのではないかなと思っています。

——どんなストーリーの映像にするかは、話し合いで決めたんですか?

momoyo: そうですね。今回は、メッセージ性を大事にしている作品というよりかは、ビジュアル的な面白さを前面に出している作品だったなと思います。どちらもバランス良く取り入れられたらと思うのですが、それを5時間で作るというのはなかなか難しかったです。
撮影前の準備も大切ですし、方向性を決定するのも大切だと感じました。

——役割分担を決めて協調しないと進まないけれど、ひとつ確固たる方向性がないと出来上がらない……あらためて、チームとのコミュニケーションが大切ですね。

momoyo: わたしは、自分の監督作品を一度はつくりたいという思いがあるんです。今回のイベントでは、監督を担当したわけではないんですが、監督には「自分がこうしたいんだ」っていう強さと、そして同時に、チームをまとめる力が必要だということを強く感じました。映像をつくるときはたくさんの人が関わるので、だれがどうやって関わるかで、まったく新しいものができますよね。そういうところに魅力があると感じています。
今回も、当たり前かもしれませんが、できあがったものは3チーム全く別々でした。あるチームは実験的な映像に仕上げてらっしゃいましたし、あるチームは場面を切り取って、会話で話を面白くしていました。わたしたちのチームは台詞はほんとうに少なくて、編集で面白くする、というような見せ方だったんです。

——チームによってカラーが違って面白いですね。

上田監督の発想力


——ゆくゆくは監督に挑戦されたいということですが、実際に上田慎一郎監督とお会いして感じたことはありましたか。

momoyo: とても気さくな方で、カジュアルに話してくださるんですけど、ほんとうに発想力のすごい方だなと感じました。

——どんな瞬間にそれを感じたんですか?

momoyo:  お題を面白くするにはどうしたらいいかわからなくて、チームで悩んでいたときがあったんです。そのとき上田監督が「どうしたの?」って来てくださったので、悩みを相談したら、こういう風にしたらいいんじゃないか?    こういうやり方もある……ってアイディアを、ポンポン投げてくださったんですよ。ひとつのアイディアに固執しないで、さまざまな別の角度から、次々とたくさん意見をくださるんです。
柔軟というか、発想力が豊かというか……ほんとうにびっくりしました。話を膨らませて面白くする力、話にひねりをくわえて人を引きつける力というものを、少しお話しただけで感じました。

——裏話ありがとうございます!

momoyo: こうしてプロの方に実際にお会いしてお話を聞けるのは、とても有難いです。わたしは、映像には人の心を豊かにする力があると思っています。そんな映像をつくる場に携わっていけるように、これからもAOI Lab.を活用して実践を続けていきたいです。


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イベントへの貴重な裏話、ありがとうございました。お話ししていて、momoyoさんの観察力の鋭さを感じました。チームづくりと、自分を出すことのバランス、監督作品、ぜひチャレンジしてみてください。


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